高齢者を元気に!高齢者美容💄

「いくつになってもきれいでツヤのある肌でいたい
「いくつになってもお化粧をしていろいろなところにでかけたい
「いくつになっても若く見られると嬉しい

誰もがそう思うものです。
ですが年上を重ね高齢になると病気や介護などがきっかけとなり
美容に対する意欲や興味が薄れてしまうことがあります。






高齢者における美容の役割
美容による心理的・身体的効果
高齢になると外出の機会が減ったり、人と会う機会が減ってしまったり
することによって、美容ということから遠ざかってしまうのは仕方ない
ことなのかもしれません。
ですが、高齢者にとっても美容を楽しむということはQOL(Quality of Life
=生活の質)を維持向上させる効果があることが、過去の研究から明らかに
なってきています。
化粧をするということは、見た目をきれいにするということだけでなく、
気持ちを明るくするなどといった、精神的にも良い効果が期待されています。
この効果を活用したのが化粧療法というものです。

高齢者にとって長期的な化粧療法の効果として、自分の自信につながったり、
幸福度が高まったり、
うつ感情や不安感情が軽減されることが分かっています。
また化粧をすることで、家族や友人などの周囲の人から「きれいだね」と
評価されることが自信になり、積極的に外にでよう!という気持ちにつながります。
その結果、周囲の人たちとの関わりが活発になり、
心の健康が保たれるという良い
循環が生まれるといわれています。

また、美容による身体的効果については、化粧をするという細かな動作によって、
加齢によって低下しつつある身体機能も維持、回復することも期待できます。
化粧療法は、高齢者自身が化粧することで身体的効果の面において効果があるとともに、
リラックス効果や精神的な健康維持のためにも、自ら化粧をするほうがより効果がある
と言われています。


高齢社会と美容の関わり
内閣府による平成30年版高齢社会白書によると、2065年日本の人口のうち約2.6人に1人が
高齢者(65歳以上)になると予想されています。
高齢化が進む現代において、医療、介護福祉の現場では多くの問題を抱えています。
その中で、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活し続けていけるように、
高齢者を対象
とした医療や介護のサービスは今後ますます必要とされることが予想されています。
そのひとつとして、今ニーズが高まってきているものが高齢者や介護の必要な方などを対象
とした美容、福祉美容というものです。

福祉美容とはヘアスタイルの業界を主に指しますが、他にも化粧療法やネイル、エステ、
男性にとってはハンドマッサージや耳毛、鼻毛、眉毛の手入れなど、福祉における美容
サービスは幅広くなっています。
さらには、がん患者向けの医療ウィッグ、障害者の自立
支援のための身だしなみやマナー指導なども福祉美容に含まれます。また、海外の途上国
に赴きヘアサロン、マッサージの技術支援など、福祉美容は多様なニーズに貢献すること
ができる注目のサービスです。

このように、福祉美容といってもさまざまな分野があります。福祉美容師になるには、
代表的な資格として「認定福祉美容介護士」や「福祉理美容師」などの、NPO
厚生労働省認定の協会発行する福祉美容師に関する資格取得が必要となります。

福祉美容師とは、資格取得の条件として美容師資格を持っていることが前提となります。
美容師、理容師の知識・技術に加えて、介護福祉に関する正しい知識を身につけることで、
高齢者や身体の不自由な方のために、利用者の方に寄り添ったより良いサービスを提供
することができます。